安易に皮膚切開法を行うことは避けるべき
皮膚切開法による目の下のくま、たるみ治療(下眼瞼形成術)は、歴史のある確立された手技であると共に、美容外科手術の中で最も難しい手術の一つとも言われています。
皮膚切開法を行うと皮膚自体の切開のみならず、目の繊細な表情を形作る眼輪筋と呼ばれる筋肉にも何らかの損傷が起こります。
もし、皮膚切開法に不慣れな外科医が、こういった眼周囲の繊細な解剖学的構造を配慮せずに、粗雑な治療を行った場合、下眼瞼皮膚に傷跡を残すのみではなく、眼輪筋の働きを損傷し、表情の乏しい目元に陥る危険性をはらんでいます。また、下眼瞼皮膚を過剰に切除すると、目の下が外反(いわゆる“あかんべー”の状態)する可能性もあります。ですから、皮膚切除幅を決定する際は、開口しながら上方注視させ、皮膚に最大限緊張を加えた状態で、切除幅を控えめにするといった慎重な配慮のもとに治療を行う必要があります。
皮膚の極端な老化等が原因で皮膚自体が明らかにたるんでいるなど、皮膚切開法を用いる以外、改善不可能な場合を除いて、可能な限り皮膚切開は行わないほうが無難です。
過去に当院が行った6,500症例中、皮膚切開法の適応があったのは、わずか10症例(0.2%)以下でした。したがって、目の下のくま、たるみ治療は原則的に皮膚切開を用いないで治療すべきと言えます。
脱脂術
時代の流れとともに医療技術はめざましく進歩し、その一環として手術手技も最小侵襲技術と呼ばれる、可能な限り皮膚切開量を減らし、傷跡が残存することなく、早期社会復帰(ノーダウンタイム)が可能にする最新技術が一般的になりました。
傷なし、痛み・リスク・ダウンタイムも軽減
目の裏側の結膜面から高周波(RF)レーザーメスを用いてアプローチ(進入)し、目の下のくま、たるみの原因である下眼窩脂肪を丁寧に少しずつ必要最小限に切除・除去します。よって目に見える傷跡は一切残りません。
また、皮膚切開に比べると痛みが少なく、ダウンタイムも短くすむだけでなく、炎症や感染症のリスクも格段に低くなります。
リスク
一部位からの過剰な脂肪除去を行うと、皮膚にアンバランスが生じ目の下のへこみやしわが発生するリスクとなる。
脱脂量を控え目にし過ぎると、症状の改善度が乏しかったり再発のリスクとなる。
Dr.久保のオリジナルEYEデザインでリスクをカバー
脱脂術は簡単に言えば目の下に存在する過剰脂肪を目の裏の粘膜から除去することで、技術的にはさほど難しくなく、美容外科医であれば誰でも行えるでしょう。しかし、これだけでは充分な結果は得られません。
当院の目の下のくま、たるみ治療は、患者様の症状に合わせ様々な治療法を複合して行う経結膜的下眼瞼形成術です。
従来の脱脂術の際、余剰脂肪を均一に摘出し脂肪面を平坦化させます。そして下眼窩皮膚のリフトアップをすることで、目の下のへこみやしわが発生するリスクや再発のリスクが軽減するだけでなく、目の印象を格段に向上させることが可能となります。これはDr.久保だからこそ出来る技術です。